lalproducersMar 28, 20235 min read「マティス展」2023年4月27日より開催色、形、線、冒険のはじまり 20世紀芸術の巨匠アンリ・マティスの大回顧展が、約20年ぶりの開催!世界最大規模のマティスコレクションを誇るパリ、ポンピドゥー・センターから名品約150点が紹介されます。“フォーヴィスム”の夜明け、マティス初期の傑作《豪奢、静寂、逸楽》日本初公開も見逃せません。https://matisse2023.exhibit.jp/ ※日時指定予約制ですので、ご注意ください1章 フォーヴィスムに向かって 1895–1909法律家になる道を捨て、画家になることを決心し修行をはじめたマティスは、パリ国立美術学校で象徴主義の画家ギュスターヴ・モローのアトリエに入り、伝統的な画法から離れ、新しい絵画の探求を始めます。本章では、画家としてのアイデンティティを確立していく最初期から、大胆な色彩と筆致による「フォーヴィスム(野獣派)」の立役者としてスキャンダルを巻き起こしながら注目を集めたのち、平面的で装飾的な画面構成をはじめるまでの、マティスの20世紀初頭の活動を紹介します。2章 ラディカルな探求の時代 1914–1918第一次世界大戦中、息子ふたりを含む周りの人間が徴兵されるなか、ひとり残されたマティスは、この状況に抵抗するかのように、画家の転機となるような革新的な造形上の実験を推し進めます。本章では、マティスがアトリエと開放的な窓というモチーフによって、内と外を融合させながらひとつの絵画空間を成立させようとする試みを紹介します。また、キュビスムの影響のもと、抽象化という造形的な実験のモチーフとして扱った肖像画の数々も展示します。3章 並行する探究─彫刻と絵画 1913–1930彫刻はマティスにとって、その造形活動全体にリズムを与えるものといえます。絵画のアイデアが素材との接触のなかで模索されている転換期に、彫刻があらわれるのです。本章では、女性の頭部の再現ではなく、それを作る「過程」を主題にした1910年代の「ジャネット」シリーズから、1925年前後に集中的に制作された、彼にとっては絵画と彫刻の両面で重要なモデルであった「アンリエット」の頭部のシリーズ、そして20年にわたって探求されたモチーフである「背中」シリーズまで、その主要な彫刻作品を紹介しながら、絵画と彫刻の往還によって紡がれる彼の造形的な実験を辿ります。4章 人物画と室内画 1918–19291920年代、ニースに居を構えたマティスは、以前よりも小さいカンヴァスを用いて、肖像画や室内画、風景画を描き、伝統的な絵画概念に向き合うようになります。本章では、人物画と室内画を中心に、マティスがこれまでの造形的な実験を再検証した10年間の試みを紹介します。この頃からマティスにとって重要なモチーフとなる、イスラムのスルタンに仕える女性「オダリスク」は、先人たちが描いてきた異国趣味の歴史に連なると同時に、人物と空間を絵画的緊張のなかに配する探求に欠かせないものでした。また、この時期に描かれた、生き生きとした画家のまなざしを感じさせるドローイング群も多数紹介します。5章 広がりと実験 1930–19371930年代のマティスは、アメリカやオセアニアを旅し、新しい光と空間に触れながら、再び豊かな造形上の探求に戻ることになります。本章では、《座るバラ色の裸婦》(1935–1936)や《夢》(1935)など、最晩年までマティスの特別なモデルとなるリディア・デレクトルスカヤを描いた作品を中心に、絵画のフォーマットに人物の形態を挿入する方法について、無数のヴァリエーションを伴いながら追求したこの時期の試みなどを紹介します。6章 ニースからヴァンスへ 1938–1948再び戦争がはじまり、高齢と病気のためにフランスを離れることをあきらめたマティスは、療養を続けながらニースからヴァンスへと居を移します。彼は、寝たきりの時期であってもドローイングや本の挿絵の制作などに没頭し、ドローイング集『主題と変奏』をはじめとする重要な仕事を残しています。本章では、色彩に満ちた画家のアトリエという彼の長年の探求の集大成といえる大画面のカンヴァス作品群から、マティスが装丁を手がけた美術文芸誌『ヴェルヴ』など、この時期の多彩な仕事を紹介します。7章 切り紙絵と最晩年の作品 1930–19541930年代より習作のための手段として用いてきた切り紙絵が、40年代になると、マティスにとって長年の懸案事項であった色彩とドローイングの対立を解消する手段として、重要なものとなっていきます。本章では、「ハサミで描く」というこの画期的な手法によって生み出された、巨匠の最晩年の豊かな作品群を紹介します。グワッシュで彩色された鮮やかな切り紙絵による書籍『ジャズ』、絵画空間に人物の形態をいかに挿入するかという、マティスの長年の探求の終着点ともいえる大画面の切り紙絵、さらには、建築的なスケールで展開するようになったこの時期の代表的な作例として、切り紙絵を原画にして制作され、アトリエの壁に設置された2枚組の大作「オセアニア」などが展示されます。8章 ヴァンス・ロザリオ礼拝堂 1948–1951最晩年にあたる1948年から1951年にかけて、マティスは、ヴァンスのロザリオ礼拝堂のためのプロジェクトに没頭します。建築、装飾、家具、オブジェ、典礼用の衣装などを含むこの総合芸術のために、マティスは、ドローイング、彫刻、切り紙絵など、これまで探求してきた技法を駆使して、光と色と線が融合する空間の創出を目指しました。本章では、ヴァンスの内部や制作中のマティスの様子を伝える豊富な資料とともに、装飾や典礼用の衣装のデザインのためにマティスが残したドローイング類などを展示します。さらに本展のために撮りおろした映像とあわせて、このマティスの最高傑作と言われる色と光にあふれた空間を、多角的にご紹介します。■招待券プレゼント3組6名様 お申し込みはこちら!
色、形、線、冒険のはじまり 20世紀芸術の巨匠アンリ・マティスの大回顧展が、約20年ぶりの開催!世界最大規模のマティスコレクションを誇るパリ、ポンピドゥー・センターから名品約150点が紹介されます。“フォーヴィスム”の夜明け、マティス初期の傑作《豪奢、静寂、逸楽》日本初公開も見逃せません。https://matisse2023.exhibit.jp/ ※日時指定予約制ですので、ご注意ください1章 フォーヴィスムに向かって 1895–1909法律家になる道を捨て、画家になることを決心し修行をはじめたマティスは、パリ国立美術学校で象徴主義の画家ギュスターヴ・モローのアトリエに入り、伝統的な画法から離れ、新しい絵画の探求を始めます。本章では、画家としてのアイデンティティを確立していく最初期から、大胆な色彩と筆致による「フォーヴィスム(野獣派)」の立役者としてスキャンダルを巻き起こしながら注目を集めたのち、平面的で装飾的な画面構成をはじめるまでの、マティスの20世紀初頭の活動を紹介します。2章 ラディカルな探求の時代 1914–1918第一次世界大戦中、息子ふたりを含む周りの人間が徴兵されるなか、ひとり残されたマティスは、この状況に抵抗するかのように、画家の転機となるような革新的な造形上の実験を推し進めます。本章では、マティスがアトリエと開放的な窓というモチーフによって、内と外を融合させながらひとつの絵画空間を成立させようとする試みを紹介します。また、キュビスムの影響のもと、抽象化という造形的な実験のモチーフとして扱った肖像画の数々も展示します。3章 並行する探究─彫刻と絵画 1913–1930彫刻はマティスにとって、その造形活動全体にリズムを与えるものといえます。絵画のアイデアが素材との接触のなかで模索されている転換期に、彫刻があらわれるのです。本章では、女性の頭部の再現ではなく、それを作る「過程」を主題にした1910年代の「ジャネット」シリーズから、1925年前後に集中的に制作された、彼にとっては絵画と彫刻の両面で重要なモデルであった「アンリエット」の頭部のシリーズ、そして20年にわたって探求されたモチーフである「背中」シリーズまで、その主要な彫刻作品を紹介しながら、絵画と彫刻の往還によって紡がれる彼の造形的な実験を辿ります。4章 人物画と室内画 1918–19291920年代、ニースに居を構えたマティスは、以前よりも小さいカンヴァスを用いて、肖像画や室内画、風景画を描き、伝統的な絵画概念に向き合うようになります。本章では、人物画と室内画を中心に、マティスがこれまでの造形的な実験を再検証した10年間の試みを紹介します。この頃からマティスにとって重要なモチーフとなる、イスラムのスルタンに仕える女性「オダリスク」は、先人たちが描いてきた異国趣味の歴史に連なると同時に、人物と空間を絵画的緊張のなかに配する探求に欠かせないものでした。また、この時期に描かれた、生き生きとした画家のまなざしを感じさせるドローイング群も多数紹介します。5章 広がりと実験 1930–19371930年代のマティスは、アメリカやオセアニアを旅し、新しい光と空間に触れながら、再び豊かな造形上の探求に戻ることになります。本章では、《座るバラ色の裸婦》(1935–1936)や《夢》(1935)など、最晩年までマティスの特別なモデルとなるリディア・デレクトルスカヤを描いた作品を中心に、絵画のフォーマットに人物の形態を挿入する方法について、無数のヴァリエーションを伴いながら追求したこの時期の試みなどを紹介します。6章 ニースからヴァンスへ 1938–1948再び戦争がはじまり、高齢と病気のためにフランスを離れることをあきらめたマティスは、療養を続けながらニースからヴァンスへと居を移します。彼は、寝たきりの時期であってもドローイングや本の挿絵の制作などに没頭し、ドローイング集『主題と変奏』をはじめとする重要な仕事を残しています。本章では、色彩に満ちた画家のアトリエという彼の長年の探求の集大成といえる大画面のカンヴァス作品群から、マティスが装丁を手がけた美術文芸誌『ヴェルヴ』など、この時期の多彩な仕事を紹介します。7章 切り紙絵と最晩年の作品 1930–19541930年代より習作のための手段として用いてきた切り紙絵が、40年代になると、マティスにとって長年の懸案事項であった色彩とドローイングの対立を解消する手段として、重要なものとなっていきます。本章では、「ハサミで描く」というこの画期的な手法によって生み出された、巨匠の最晩年の豊かな作品群を紹介します。グワッシュで彩色された鮮やかな切り紙絵による書籍『ジャズ』、絵画空間に人物の形態をいかに挿入するかという、マティスの長年の探求の終着点ともいえる大画面の切り紙絵、さらには、建築的なスケールで展開するようになったこの時期の代表的な作例として、切り紙絵を原画にして制作され、アトリエの壁に設置された2枚組の大作「オセアニア」などが展示されます。8章 ヴァンス・ロザリオ礼拝堂 1948–1951最晩年にあたる1948年から1951年にかけて、マティスは、ヴァンスのロザリオ礼拝堂のためのプロジェクトに没頭します。建築、装飾、家具、オブジェ、典礼用の衣装などを含むこの総合芸術のために、マティスは、ドローイング、彫刻、切り紙絵など、これまで探求してきた技法を駆使して、光と色と線が融合する空間の創出を目指しました。本章では、ヴァンスの内部や制作中のマティスの様子を伝える豊富な資料とともに、装飾や典礼用の衣装のデザインのためにマティスが残したドローイング類などを展示します。さらに本展のために撮りおろした映像とあわせて、このマティスの最高傑作と言われる色と光にあふれた空間を、多角的にご紹介します。■招待券プレゼント3組6名様 お申し込みはこちら!
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